令和に必要な金融・投資知識ブログ

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年収と幸福度の関係とは!?

仕事選びをする上で気になるポイントの一つが、年収です。
できるだけ高いほうがいいと思うけれど、その分仕事が忙しくなるのも考えもの。
仕事内容とのバランスが取れるのは、どのくらいの年収なのでしょうか?

「幸福度」とはどんなもの?
本来、「幸福かどうか」とは主観的な感覚であり、
他者との比較、ましては県同士、国同士がお互いにランクをつけあうものではありません。

しかし、近年は
「国別幸福度ランキング」
都道府県別幸福度ランキング」
なるものが毎年のように更新されています。

「日本の幸福度は世界的に見たら高くないんだ…」
「自分が住んでいる県は幸福度〇〇位だった!」など、
「幸福度」という言葉に興味を持って接する機会が増えてきたように感じます。

しかし、ここでいう「幸福度」とはGDPや寿命、
教育や福利厚生の水準など、客観的・社会的な指標を数値化したものです。

そのため、国民や県民の主観的な感情を数値化したものではありません。
つまり、ここで言うところの「幸福度」が高いからと言って、
住んでいる人の多くが必ずしも幸福に感じているとは限らないのです。
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幸福度と収入の関係
2015年ノーベル経済学賞を受賞したアンガス・ディートン教授の研究によると、
年収が増えることで得られる満足感は、7万5000ドルまでとの調査結果を発表しました。

日本円に直すとおよそ800万円に相当します。
当時のレートと照らし合わせると、年収650万円あたりなのかもしれません。

年収650万円辺りまでは年収と幸福度とは正の相関関係ですが、
年収800万円に近づくにつれ緩やかになり、それ以降はほぼ横ばいです。

年収800万と、その倍の年収1600万円と、
幸福度には大きな変化は無いと研究結果が語っています。

年収1600万円が想像し難ければ、世帯収入で考えれば理解しやすくなります。
「夫の年収800万円、妻は専業主婦」の家庭と、
「夫婦共働き双方年収800万円」の家庭との幸福度について想像してみて下さい。

ぼくも感覚的にではありますが、この研究結果にはある程度納得しています。
ではなぜ、年収800万円辺りで幸福度は頭打ちになるのか?

色々な諸説はありますが、このくらいの年収があれば
「大概のことは何でも出来るから」だと思ってます。

年収800万円あれば、年に1回程度なら家族で海外旅行に行けますし、
新築戸建ローンも普通に組めます。

子供を私立学校に行かせたり、高級ミニバンも新車で購入出来ます。
日常生活を送る中では、上位の水準だと思います。
それより先は贅沢ゾーンです。
急に税金は高くなるし、高級外車や高級腕時計を手に入れるには、
年収800万では多少の背伸びをする必要があります。

そしてこれらを深追いし始めると、
年収1000万円や2000万円でも
物足りないと思えてしまう程の世界への入り口に立つことになり、
逆に幸福度が減少するとも言われています。

幸福度は年々減少、厳しい家計が影響している?
年収と幸福度の関係とは?
本当に幸せな人の「お金と仕事」を婚活FPが徹底分析!

今度は、幸福度の推移についてお伝えします。
内閣府平成26年「人々の幸福感と所得について」によると、
この半世紀で幸福度は減少傾向にあるという結果です。

最低だったのは就職氷河期で有名な2000年頃ですが、
バブル崩壊で日本の幸福度は低いままになっています。

また、なぜ幸福度が低くなったかといえば、
特に「家計の状況」において
「自分の理想との比較、将来への期待や不安」が原因という結果です。

まだまだ裕福だったバブル世代の常識が基本・根底にあり、
どうしても比較してしまったのかもしれません。

家計の厳しさというのは、今や至るところで聞くようになりましたから、
この結果も十分に納得できるものといえます。

最近では老後破産はおろか、
非正規労働の方を中心に現役世代でもお金に苦しんでいる方も多いのが現実です。

何とか、少しでも将来への期待を持てるよう自助努力に励んでいきましょう。
OECD加盟国中21位、悲観論も多い同調査によると、
現在の日本の生活の質はOECD経済協力開発機構)加盟国34ヶ国中21位という結果です。

未だに経済大国と言われる日本ですが、
けして幸せとは言えない国になってしまったのかもしれません。
そして今後の見通しも、悲観論のほうが多い結果です。
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働き方の変化
生活をするには食べていかなければなりません。
最低限でも必要なお金が必要になってきます。

年収を上げる努力も考えなければいけないジレンマとの戦いでもありますよね。
戦後日本は経済高度成長期に入り就職すれば
生涯家族が心配なく生活が出来るほどの力が企業にはありました。
敗戦の悔しさからくるハングリー精神、人口が多かったことも後押しし、

年収を上げる事はレールに乗ってしまえば
右当た上がりと言われた時代もありました。

ですが現代は違います。
過去とは全てが当てはまらない環境の中、
同じ働き方をしても年収は上がる事はありません。
世界から見ると平和な日本が失ったハングリー精神、
人口は年々減少し、日本経済を支えたテクノロジーは海外が先を切り開いています。

企業に力がなくなった今。
しがみついていても一緒に沈んでいくだけです。
多種多様、臨機応変など中身のない言葉かもしれませんが、
社会の状況を理解し挑戦することから始めましょう。

政府が背中を押す自己投資。
NISAやiDeCoのような貯蓄型年金には
「自らも老後に蓄えをしましょう」と言うメッセージです。

メッセージを出すからには必ず理由があります。
何が起こるかわからない世の中の始まり、
何かあったときには自分で解決してくださいという趣旨も含まれているように思えます。

昭和の時代には考えもしなかった投資。
急に始めるには恐怖と不安がつきものです。

投資をはじめたくても何をしていいかわからない。
仕事と言うのも同じことがいえます。

一つの事を一生懸命頑張って来た経験は
違ったことをはじめようとすると何からしていいかわからないのです。
働き方の変化とは何か。まずはそこを知るところからはじめましょう。
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まとめ
収入が増えても幸福度の上昇には限界がある中、
また収入面で大幅な上昇が見込めない中でも、やはり自分自身
「幸福である」と感じながら生きていきたいものです。

そんな時はまず、自分自身の生活を
「収入面」
「雇用の安定性」
「社会的資源は利用できているか」
「周囲の人との付き合いは充実しているか」など、
細かい項目に分けて客観的に評価してはいかがでしょうか?

そうすれば幸福度の上昇を阻む要因が見えてきますので、
ひとつずつクリアすることで
幸福だと感じる時間も少しずつ増えていくのではないかと思います。